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業績アップのコツ(その3;冷静な人が陥りやすい意外なポイント)

こんにちは。前回に引き続き、業績アップのコツについてお話しましょう。
しつこいようですが、そもそもの話のゴールを見失わないように
もう一度言います。

 

そもそも自分(自社)をバージョンアップさせるにはどうしたら良いのか
ということを出来るだけ詳しく具体的に書いているのがこのシリーズです。

 

まず、分析材料として、とある会社の成績表を登場させています。

 

 

そして、こんな経営成績表を見て、人それぞれ「最初の反応」が違っていて、
大まかに言って、この3つのタイプがあるという話をしていました。

 

では前回以前の復習はこれぐらいにして、さっそく続きを。

 

~~**~~**~~**~~**~~**~

 

【9】いつも最初は「考える人」

 

例によって、さっきの経営成績表と一緒に並べて見てみましょう。
↓  ↓

 

このタイプの人、他の2人とは決定的に違う点があります。
それは、「最初のリアクションとして “ 感情 ” が出てこない。」 点です。

常に冷静な「考える人」は、物事に接した時にすぐに結論を出そうとしません。
要するに早く答えが欲しいとあわてないからこそ、いち早く全体を把握できるのです。

 

最初に目についた、売上アップというポイントだけで
喜びの感情を持ってしまい、その感情に支配されるのが「鼻高々さん」。

 

最初に目についた、赤字が増えてしまったというポイントだけで
マイナス思考に陥ってしまい、その感情に支配されるのが「落ち込み屋さん」。

 

一方、最初にざっとすばやくまんべんなく見渡し、感情に流されずに
改善すべき点と伸ばすべき点を分析しようとするのが「考える人」です。

 

理想的ですね。(^^)/
でも、なぜこの人はすばやく全体像をつかむことが出来るのでしょうか?

 

これはあくまで私個人の経験からくる感想なのですが、それは
長い文章を読んだり、大量の情報を整理したりすることに慣れているからです。

 

長い文章を読む時は、まず主語と述語は何なのか、要するに何を言いたいのかという
概要をつかむためにまず全体をざっと読み、そして改めて文章を最初からじっくり
読みますよね。

 

大量の情報を頭の中で整理するときも、まず、要するに何のための情報なのか、
大まかなカテゴリに分類することはできないのか、それ自体が1つの大きな
カテゴリなのか、まず全体の特色をつかんでから分類・整理すると楽です。

 

 

正直、こういうことが得意な人もいれば苦手な人もいます。(*_*;

でも「習うより慣れろ」とはよく言ったもので、同じような書類や
似たような問題に数多く取り組んでいくと、そのうちに問題の本質を
冷静に見抜くことが出来るようになるから不思議なものです。

 

そして更に言うと、同じような書類や似たような問題に数多く取り組める人と
いうのは、我慢強い人なのです。
せっかちで何でもすぐに答えを知りたがったり、何でもすぐにあきらめてしまったり
する人は「地道な努力」を避けようとする傾向にあります。

 

… 避けないで下さい。(;_:)

 

物事の全体像を把握する力をつけて、いつも最初は冷静な「考える人」に
なりたかったら、面倒くさがらずに地道な努力をしましょう!

 

で、ここからがもっと大事。
その地道な努力を続け、いつも最初は冷静な「考える人」になれれば、
自分(自社)の成績は上がっていくこと間違いなしかというと…。

 

実は必ずしもそうではありません。

 

 

【10】成績アップに一番大事な、次のステージ

 

いつも最初は 「鼻高々さん」な人も、
いつも最初は 「落ち込み屋さん」な人も、
いつも最初に 「考える人」になれる人でさえも。

 

最終的に「×××さん」にならないと、自分(自社)の長所を伸ばして短所を叩くという
理想形にはたどり着けません。

 

図で見てみましょう。 「鼻高々さん」と 「落ち込み屋さん」 は
次の段階として、「考える人」 になる必要がありますよと申し上げていました。

 


 

で、当たり前のことですが、この 「考える人」 はずっとそのまま
考えてばかりでは、最終ゴールである 「長所を伸ばし短所を叩く」 という姿に
たどりつけませんよね。何か必要なステップがそこにあります。

 

 

 

 

さて、真ん中に当てはまるのはどんな姿でしょう?
正解はこちら。 ↓  ↓  ↓

 

そう。具体的にどう行動したらよいのか、答えがわかった姿、つまり
「わかったさん」です。

 

言われてみると当たり前。 でも、これが実際に出来ずにいる人は
意外と多いのです。いくら頑張って考えても、問題の答えが見つからず
「わかったさん」 になれなかった経験は 誰にでもありますよね。

 

そういう時は、どうしたら良いのでしょう?

 

 

【11】いつまでも答えが見つからない「考える人」への処方箋

 


では例によってもう一度、この会社の経営成績表と向き合ってみましょう。

 


 

前回の記事でも少し触れましたが、この会社、売上は伸びたのに
もうけが増えるどころか逆に赤字が拡大してしまっています。

 

そういうときはたいてい、お金の使われ方に原因があるものです。
そして「考える人」は、この会社の経費の中身をじっくり見て考えます。

 

でも、何一つ無駄な出費はしていないように思えますし、実際に売上はアップして
いるので、良いところもあるのです。
いつも冷静な「考える人」であっても、具体的な答えがいつまでたっても
分からなくなることだってあります。

 

そんな時はどうするかっていうと…。

 

いつもの 「当たり前の姿」 を疑ってみる。

 

これが一番良い方法ではないでしょうか。
いつもの当たり前の姿が、本当に変わらない「当たり前」なのか、
改めて見直すと、
意外と問題の解決方法が見つかるものです。

 

< 例えば、会社の場合>

一生懸命やっているのに2年連続赤字。何も問題はなさそうなのに…
↓  ↓  ↓
待てよ。毎年当たり前のように、このソフト使うためにA社に手数料払っているけど
そもそも最近の新しいシステムの方が安くて使いやすいのでは?
↓  ↓  ↓
よし、思い切って他社の新しいシステムを試してみよう。
仕事の効率が良くなったら、売れ筋商品をもっと工夫する時間が増えるかも!

 

< 例えばサラリーマンの場合 >

書類作成のミスが減らない。気をつけているつもりなのに…。
↓  ↓  ↓
待てよ。毎回書類作るときに、当たり前のように急いで仕上げている気がする。
そもそもすぐに仕上げないとダメだ、早くしないと忘れる! … と焦るからでは?
↓  ↓  ↓
よし、「これは今日中、これは週末まで」 と、仕事の締め切りをメモしておこう。
メモを取る習慣も身につくから、人より効率よく仕事を覚えられるかも!

 

< 例えば受験生の場合 >

ちょっと複雑な文章問題が出題されると点が取れない。頑張って勉強しているのに…。
↓  ↓  ↓
待てよ。いつも文章問題見て、当たり前のように「長っ。面倒くさい」て思う。
そもそも長い文章が面倒くさいなら、短い文章に分解してしまえば楽かも?
↓  ↓  ↓
よし、主語は〇印、述語は◎印で囲もう。段落の境目には線を引こう。
これだと新聞記事のようで読みやすくなるし、この習慣、作文する時に役立つかも!

 

 

ね。そもそもの、いつもの姿というのを丁寧に分析してみればいいのです。
答えが見つかるのはカンタンではないかもしれませんが、見つかれば、
あとは前進するのみ、実行するのみです。(^^)/

 

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でも、いつもの当たり前の姿を疑うって簡単に言うけど
そもそも 「どの当たり前」 に注目して疑えば良いのか、分からないこともありますよね。

 

特に企業経営というのは、状況によっては赤字になって当たり前で、
その出費があったからこそ、翌年、翌々年には業績が伸びる場合もあります。

 

その一方で、「この状況、この条件なのに赤字」 なら、翌年以降の
業績アップには 全くつながらない場合もあります。
そういう点は、どうやって見極めると良いのでしょう?

 

その辺のところは、次回以降にお話しようかと思います。
今回はこの辺で…。($・・)/~~~