こんにちは。税理士の永岡玲子です。
ところで自分で会計ソフトに登録・入力している皆さん。
どうやって「合ってるかどうか」をチェックするか、
大ざっぱでいいから、自分でも知っておきたいと思いませんか?
顧問税理士がいる・いないにかかわらず、自社で会計ソフトへ
取引入力しているなら、せめて「決算書における大きな間違い」って
いったいどういうものなのか、理解しておくに越したことはないですよね。
もし、そう思っておられるなら…。
その「決算書における大きな間違い」を発見するため、
税理士などの決算書のプロが真っ先にどの画面を見ているのか?と
いうことを知るのが近道です。
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【問題その1】
10分以内で決算書に「大きな間違いがあるかどうか」を
発見しないといけません。そんなとき、税理士が見るのは
会計ソフトのどちらの画面だと思いますか?
A;いつも取引を入力・登録している画面
(取引の一覧や仕訳日記帳など)
B;試算表
【正解】はこちら。
↓ ↓ ↓
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この「試算表」という画面、自分が入力した結果を
「項目(勘定科目)ごとに」
一覧表のような形で見ることができます。
さて、10分以内で決算書に「大きな間違いがあるかどうか」を
発見しないといけません。そんなとき、税理士は「試算表」を
真っ先に見ることが分かりました。
そこで、次の問題です。
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【問題その2】
その「試算表」を見ると、大きく分けて2種類の画面があります。
さて、そのうち税理士が真っ先に見るのはどちらでしょう?
A;貸借対照表
(現預金や売掛・買掛、固定資産などが書かれてます。)
B;損益計算書
(売上や仕入、経費などが書かれてます。)
【正解】はこちら。
↓ ↓ ↓
A;貸借対照表
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ついつい、取っつきやすい「損益計算書」(売上や経費の表)から
見たくなるでしょう。
それもそのはず、この「貸借対照表」、実は初心者にとっては
「損益計算書」よりも取っつきにくい要素が多いんです。
でも、とりあえずざーっとソフトに登録・入力した
直後の状態で、これって合ってるのかな?というチェックをする時。
会計・経理に慣れた人ほど、この
「貸借対照表」のチェックから先に取り掛かります!
なぜかといいますと…。
そもそも「売上や経費にしてはいけない」もの、
せっかく「経費にできるのに、し損ねている」もの、
そういう“決算書としての致命傷”が発見されることが多いのが
この貸借対照表チェックだからです。
思いつくまま「よくある間違い」を挙げてみましょう。
1.売掛金という勘定科目の扱いが間違っている。
このせいで、売上金額も間違えている
2.仕事で使うソフトやアプリの代金は全部「ソフトウェア」
という勘定科目で登録してしまっている。
3.法人税や所得税など「税」と名の付くものはすべて
「租税公課」という勘定科目にしてしまっている。
4.借入の返済金が預金から出ていっているが、
元本と利息に分けて仕訳を登録していない。
この他にも色々とありますが、全部申し上げると長いので割愛します。
ただ、特に「1.売掛金」についての間違い発見は
そのまま売上高についての間違い発見につながるので
けっこう重要です!
※この点についてごく簡単に説明しています。(3分半動画)
↓ ↓ ↓
https://www.youtube.com/watch?v=ykGqonBK1js
※そもそも「売掛金」って何?という人はこちらもどうぞ。(3分半動画)
↓ ↓ ↓
https://www.youtube.com/watch?v=0695Ll5sE4o
いつも思うんですが、税務会計の仕組みって専門用語を使わずに
きちんと説明しようと思えばすごく話が長くなるんですよね。。。
なので、特定の“誰か”に対してではなく、こうやってブログや動画などで
説明しているときって、泣く泣く「ここは省略!」としている
説明があるんです…。その点はご承知おきください。
最後までお読みいただき、いつもありがとうございます。